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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科16巻12号

1962年12月発行

文献概要

研究

不妊夫婦の性管における精子凝集菌に関する研究(その2)

著者: 横山稔1

所属機関: 1慶応義塾大学産婦人科

ページ範囲:P.917 - P.921

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第2部:不妊婦人の性管より検出した精子凝集菌に関する研究
 女性不妊における頚管因子として頚管内あるいは膣内細菌の殺精子および凝集作用は,Rosen thal1)2)がE.coliがin vitroで精子を凝集する作用があると報告して以来注目され,その後,諸研究者によつて研究が行なわれている。私も249名の不妊婦人の頚管粘液および膣内容の培養を行ない,92.8%の細菌検出率をえ,さらに膣内は16.8%,頚管内は12.7%(249例中)にE.colを検出し,その他,頚管内にStaph.albus,Micrococcus,Pseudomonasなどを検出した。
 また,Moloy4)らはこれら細菌感染のある頚管粘液をもつ不妊婦人に抗生物質およびその他の薬剤による治療を行ない妊娠させたとの報告を出し,頚管粘液に存在する細菌が女性不妊を構成する諸因子中の一因子を形成している事が認められるようになつた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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