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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科16巻2号

1962年02月発行

産科 妊娠悪阻

妊娠悪阻に対するB.Z.剤の治療成績

著者: 大友泰郎1 村中篤1 遠藤義彦1

所属機関: 1東北大学医学部産婦人科教室

ページ範囲:P.117 - P.118

文献概要

はじめに
 悪阻の原因に就いては,古来幾多の学説があり未だ定説はなく,従つて現在まで種々の薬物療法が試みられて来たが,特効的なものはなく,場合に依つては更に暗示療法,理学療法,又は食餌療法を適宜併用しても,全く効果の認められない場合があり,絶食療法が卓効を奏する場合もあるが,最後の手段として妊娠中絶を行わねばならぬ時もあろうが,かかる症例は近時減少しつつある。
 妊娠時に於ては代謝異常の結果,ビタミンの欠乏,特に近年V.B6の欠乏を来し易いと言われ1)2),又本症の際の諸症状がヒスタミン注射の際の症状に似ている事,及び妊娠初期殊に悪阻患者に於て屡々血液中ヒスタミンの急激な増加を来す事等より,本症の治療にV.B6および抗ヒスタミン剤の使用が行われて来た。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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