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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科16巻2号

1962年02月発行

産科 分娩

Relaxinの開口期陣痛に及ぼす影響

著者: 藤井久四郎1 寿田鳳輔1 田中晃1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.119 - P.120

文献概要

Ⅰ.緒言
 Relaxinは,元来,恥骨結合離開現象の原因物質として発見された非ステロイド卵巣ホルモンであるが,それ以外にも種々の生理作用が報告されて居り,現在臨床的には主として子宮頚部軟化作用を応用して分娩促進(時間短縮)に,或は子宮収縮抑制作用に着目して早産の治療に試みられている。然しながらこの2つの作用が同時に発現するならば,例えばRelaxinを分娩時間短縮に用いる場合,頚部軟化によつて胎児が下降するに従って確かに受動的に子宮口開大は促進されるけれども,同時に子宮体部の収縮を抑制するならば分娩の進行は寧ろ遅延するわけであつて,その結果,所期の目的を達成することが出来なくなるのは言うまでもない。
 われわれはRelaxin製剤Cervilaxinを満期分娩の産婦に投与して,Relaxinが果して開口期陣痛に影響を及ぼすか否かを陣痛図について観察し,若干の結果を得たので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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