文献詳細
婦人科 感染症
文献概要
1836年Donneによつて婦人帯下中に発見されたTrichomonas vaginalisは,Salisburg (1860)により婦人の尿中にも存在する事が確かめられたが,その病原性については永らく不明のままであつた。1916年Höhne1)がTrichomonasvagillalisが腟炎の原因になる事を確認し,その後本虫は腟のみならず,その近接臓器にも侵入して種々な病害をおよぼし,さらに男子の尿道にも感染して,しばしば尿道炎の原因となる事も明らかにされた。
本虫の分布は世界的にかなり濃厚で,トリコモナス腟炎は婦人科疾患において高率を占め,その治療には種々の薬剤が,洗滌薬,腟坐薬あるいは内服として使用されているが,いかなる薬物によつても再発率が高く,根治困難な疾病として日常婦人科医の苦心するところである。
本虫の分布は世界的にかなり濃厚で,トリコモナス腟炎は婦人科疾患において高率を占め,その治療には種々の薬剤が,洗滌薬,腟坐薬あるいは内服として使用されているが,いかなる薬物によつても再発率が高く,根治困難な疾病として日常婦人科医の苦心するところである。
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