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文献概要
産科 妊娠合併症
妊娠10カ月に合併した蜘蛛膜下出血の1例
著者: 花房厚1 河村潤之輔1
所属機関: 1東京都立荏原病院婦人科
ページ範囲:P.189 - P.193
文献購入ページに移動緒言
蜘蛛膜下出血はBaillarger (1857)により命名され,Quinke (1918)が腰椎穿刺を行うに至り確定された疾患で現在迄内科領域では多数の報告例があるが,本症が妊産婦に合併した報告例は極めて少く,本邦では最近発表された御園生等1)の1例も含め長沢(1930)2)の第1例以後24例の報告があるのみである。私達は最近妊娠10カ月に合併した非定型的症状の為に診断が困難であつた本症の1例を経験したので茲に報告する。
蜘蛛膜下出血はBaillarger (1857)により命名され,Quinke (1918)が腰椎穿刺を行うに至り確定された疾患で現在迄内科領域では多数の報告例があるが,本症が妊産婦に合併した報告例は極めて少く,本邦では最近発表された御園生等1)の1例も含め長沢(1930)2)の第1例以後24例の報告があるのみである。私達は最近妊娠10カ月に合併した非定型的症状の為に診断が困難であつた本症の1例を経験したので茲に報告する。
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