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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科16巻4号

1962年04月発行

婦人科 感染症

抗生物質の併用,特にTriacetyl oleandomycin-chloramphenicol合剤の臨床効果について

著者: 水野重光1 松田静治1

所属機関: 1順天堂大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.289 - P.294

文献概要

緒言
 細菌感染症の化学療法は目覚しい発展を遂げているが,その反面耐性菌の出現が近年著しく増加し,このため耐性菌感染症の治療に関しては新しい化学療法剤の探求とともに耐性獲得機序の究明が要望されている。然し前者の問題は現在多くを望むことは困難であり,また後者については今なお不明の点が少なくない。従つて目下のところ耐性獲得の少ない抗生物質の併用療法が感染症の各分野で応用されており,結核化学療法における併用療法の如く,耐性獲得阻止の面で大きな成果を挙げているものもある。このような機運は一方では抗生物質の合剤の研究をうながし,現在各種の混合剤が登場し始めている。
 従来抗生物質の併用効果については最も耐性を獲得し易いブドウ球菌を中心に多くの試験管内実験が行われていたのであるが,今回吾々は「三共」より新抗生物質Triacetyl oleandomycinとブドウ球菌に対して現在耐性の少ない薬剤の一つであるChloramphenico1との3種の内服用合剤の提供を受け,両薬剤の併用効果を検討すると共に産婦人科領域の各種感染症に臨床応用を試みる機会を得たので以下その成績を発表する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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