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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科16巻8号

1962年08月発行

文献概要

婦人科 グラフ

人子宮内膜および子宮体癌の組織培養

著者: 野嶽幸雄1 田村昭蔵1 山口光哉1 中川欽司1 山内信行1

所属機関: 1慶応大学医学部産婦人科教室

ページ範囲:P.569 - P.570

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 人子宮内膜の組織培養は古く1926年頃から興味ある問題として取扱われている。写真1は増殖期内膜の培養所見である。sheet状に増殖展開しているのは間質由来の細胞とされているが,写真2の強廓大所見の如くむしろpolygonalで上皮性細胞様の形態を示し分体像も多く旺盛な増殖能力を示す。この細胞のsheetの上に枠を構成しているのは腺上皮の展開と思われるが廓大すると写真3の様に細胞は球形で恰も葡萄の房に似る。写真4は内膜の細胞浮游静置培養継代6代目のStromal cellの所見でかなり紡綞形となつている。写真5・6は子宮体癌の1例の培養所見で細胞の配列,形態とも極めて異型性に富む。Papanicolaouは組織培養法は子宮体癌のよき診断法として強調している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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