文献詳細
婦人科 検査法
簡易尿検査用試験紙(Combistix試験紙)の有用性について
著者: 五十嵐彰1 清水秀光1 渡辺保1
所属機関: 1東北大学医学部産婦人科学教室
ページ範囲:P.615 - P.617
文献概要
尿検査,とりわけ尿蛋白,尿糖の定性定量検査法は,内科はもちろんのこと,殆どあらゆる臨床において日常行なわれている臨床検査法である。わが産婦入科領域においては,いうまでもなく,尿蛋白定性検査は,妊娠中毒症発来を予知するため日常行なわれている重要な検査である。このように繁用されている検査法であるにかかわらず,今までその手技に対して,なんら目ぼしい改良が加えられていない。すなわち,尿蛋白,尿糖の定性定量検査法には,臨床検査書に見られるような各種の方法があるが,それらはいずれもその手技が簡易とはいいにくく,多くの尿検査を強いられる病院にあつては,そのため相当多くの時間が費されている。さらにその判定については,その多くは判定基準を一応定めてはいるが,はなはだ主観的なものである。
このたび試作された尿検査用のコンビステイックス試験紙は,これらの諸問題を解決すべく作製されたものである。
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