文献詳細
文献概要
婦人科 子宮頸部・2
子宮頸腟部における変化上皮の臨床的観察
著者: 御園生雄三1 佐藤東正1
所属機関: 1千葉大学産婦人科教室
ページ範囲:P.707 - P.720
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子宮頚膣部における"糜爛"はその発生頻度が極めて高く,2つの点でつねに古くかつ新しい問題を含んでいる。
すなわち第一には,帯下,性器出血など,婦人にとつてこの上なく不快な症状を伴うものであるが故に,今日まですでに数多くの治療法が続々と生まれ出ておりながら,いまだに優れた根治的治療法の発見にまでいたらず,依然として"頑症"の最たるものの一つであること,第二には,頚癌の早期発見,早期治療が叫ばれてすでに久しく,すでに,頚癌の可及的早期検出より更に一歩を進めて,前癌性変化,あるいは,一連の癌化過程というものの探究へとその目標が進んできている今日,"膣部糜爛"は婦人科医にとって最もありふれた,しかも最も重要な病変であるということである。
子宮頚膣部における"糜爛"はその発生頻度が極めて高く,2つの点でつねに古くかつ新しい問題を含んでいる。
すなわち第一には,帯下,性器出血など,婦人にとつてこの上なく不快な症状を伴うものであるが故に,今日まですでに数多くの治療法が続々と生まれ出ておりながら,いまだに優れた根治的治療法の発見にまでいたらず,依然として"頑症"の最たるものの一つであること,第二には,頚癌の早期発見,早期治療が叫ばれてすでに久しく,すでに,頚癌の可及的早期検出より更に一歩を進めて,前癌性変化,あるいは,一連の癌化過程というものの探究へとその目標が進んできている今日,"膣部糜爛"は婦人科医にとって最もありふれた,しかも最も重要な病変であるということである。
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