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提言 PROPOSAL
精神身体医学的報告を期待する—アプローチを阻むものは何か
著者: 九嶋勝司1
所属機関: 1東北大学産婦人科
ページ範囲:P.7 - P.8
文献購入ページに移動Ⅰ.古く新しきもの
精神身体医学(psychosomatic medicine PSM)という言葉を耳新らしいものとして聞かれている向きも少なくないようであるが,言葉自体はともかくとして,その内容とするところは心身相関の理論を医学に導入しようとするもので既に古くから行なわれてきている事柄なのである。ただ物質文明とともに発達した近代医学が,精神面の考慮を忌避する傾向があつたので,近代医学自体が不具化しており,心身相関などを持ち出すと耳新らしくさえ感ぜられるにすぎないのである。
このような実状であるから,一部の医家を除いては,この方面の知識が甚しく乏しいというのが覆うべからざる事実である。
精神身体医学(psychosomatic medicine PSM)という言葉を耳新らしいものとして聞かれている向きも少なくないようであるが,言葉自体はともかくとして,その内容とするところは心身相関の理論を医学に導入しようとするもので既に古くから行なわれてきている事柄なのである。ただ物質文明とともに発達した近代医学が,精神面の考慮を忌避する傾向があつたので,近代医学自体が不具化しており,心身相関などを持ち出すと耳新らしくさえ感ぜられるにすぎないのである。
このような実状であるから,一部の医家を除いては,この方面の知識が甚しく乏しいというのが覆うべからざる事実である。
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