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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科17巻1号

1963年01月発行

臨床と薬剤 貧血・2

産婦人科領域における貧血と治療—Jectoferの治療効果について

著者: 藤森博1

所属機関: 1国立岡山病院産婦人科

ページ範囲:P.79 - P.83

文献概要

緒言
 鉄欠乏性貧血の治療に当つて,慢性下痢患者などの胃腸障害・胃切除・副作用のため鉄剤経口投与の不可能な場合,あるいは急速な治療を必要とする場合に従来Iron-Dextran ComplexであるImteronが広く用いられた。しかしRichmond3)がImteronをratに筋注し肉腫の発生をみて以来,英米ではImteronの発癌性が論議のまとになり,その後West1),Goldberg2)などの反対論者があらわれたが現在臨床的には鉄剤筋注は行なわれていない。ただSaccharated iron oxideが鉄静注剤として使用されているがFe含有量が少量でかつ呼吸困難・胸痛・脊痛・悪心・発熱・ショック・血管痛などの副作用がみられることがあり,広く用いられていない。
 最近比較的低分子量(5000以下)でIron-Dex—tran-Complexとは異なるIron-sorbitol Citrate ComplexであるJectoferがSweden Astra社より発表され血液学会の話題となつている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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