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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科17巻10号

1963年10月発行

文献概要

薬剤・1

Estriel Depotの分娩時における使用経験

著者: 広瀬多満喜1

所属機関: 1住友病院産婦人科

ページ範囲:P.825 - P.828

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緒言
 Estriolは,1930年Marrianが始めて妊婦尿中より分離したestrogenで,estradiol estroneに比し生物学的作用が弱いために,単にestrogen代謝における終末産物としてしか認められず,臨床的にも応用されることは少なかつた。
 1956年Puck & Hubnerは家兎およびモルモットの生殖器に対するestriolの作用をestradiolと比較し,estriolが単にestrogenの終末排泄物ではなく子宮頚部,腟および恥骨結合に対してつよい作用を示すことを報告し,さらにPuckは,estriolを閉経後の婦人に投与すると頚管および腟に作用し,子宮腟部をを結合織の軟化,充血,水分貯溜のために軟化し,腟上皮細胞の角化作用を有することを認め,さらに家兎およびモルモットに投与して恥骨結合の離開作用のあることも実証しており,estriolは,estrogenの作用機序の中心で大きな意義を有するものであると考えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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