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Proposal
赤ちやんのために乾杯—新生児研究会から
著者: 名取光博
所属機関:
ページ範囲:P.847 - P.848
文献購入ページに移動 第1回新生児研究会は,昭和38年8月17日(土)東京の私学会館で開催された。この会場は国電市ケ谷駅から徒歩で2〜3分の地の利をえたしかも,外濠公園に面した比較的かん静な会場であつた。
この研究会が発足するについては,日本産科婦人科学会新生児委員会の委員長である東北大学の九嶋教授をはじめとし,東北大学産婦人科教室の御努力は大変なものだつたと推察される。その甲斐あつてか夏休み,しかも真夏の暑さにもかかわらず,当日は専門科名を離れて,日頃新生児研究に努力している医師が,日本全国から1000名にも及ぶ参集で盛会を極めた。この事実は,産科も小児科も外科も,基礎医学の面からも,決して,新生児は「まま子扱い」してきたわけでなく,新生児の問題こそ,今後も大いに発展させなければと努力してきたことの証明であろう。しかし,これを逆に見れば,このように新生児研究に多くの医師が集まるということは,まだまだ医学の進歩から取り残された領域であつたといえる。その責任の一つには医療行政がある。
この研究会が発足するについては,日本産科婦人科学会新生児委員会の委員長である東北大学の九嶋教授をはじめとし,東北大学産婦人科教室の御努力は大変なものだつたと推察される。その甲斐あつてか夏休み,しかも真夏の暑さにもかかわらず,当日は専門科名を離れて,日頃新生児研究に努力している医師が,日本全国から1000名にも及ぶ参集で盛会を極めた。この事実は,産科も小児科も外科も,基礎医学の面からも,決して,新生児は「まま子扱い」してきたわけでなく,新生児の問題こそ,今後も大いに発展させなければと努力してきたことの証明であろう。しかし,これを逆に見れば,このように新生児研究に多くの医師が集まるということは,まだまだ医学の進歩から取り残された領域であつたといえる。その責任の一つには医療行政がある。
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