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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科17巻11号

1963年11月発行

文献概要

シンポジウム

産婦人科領域における線維素溶解現象に就いて—その2

著者: 福武勝博1 佐藤彰一2 藤原幸郎3 杉浦淳三4 相馬広明5

所属機関: 1東京医科大学中央検査科 2慶応義塾大学産婦人科 3東京医科大学 4蒲郡市民病院産婦人科 5東京医科大学産婦人科

ページ範囲:P.854 - P.868

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杉浦淳三(蒲郡市民病院産婦人科) お話させて頂きますのは,機能性出血の揚合に,子宮内膜の線維素溶解酵素がどうなつているかということと,もう一っは常位胎盤早期剥離に関することであります。私は非常に典型的な重症の常位胎盤早期剥離の症例をつかまえ,いろいろ測定いたしましたので報告させて頂き,その際に起こりました低線維素原血症の成因について私の考えておりますところを述べさせて頂ぎたいと存じます。 私は線溶酵素の測定法として,フィブリン平板法を用いました。先程福武先生もおつしやいましたように,平板法はテクニックが難しく,大変苦労致しましたが,私の測定する対象が子宮内膜中の線溶酵素であり,ロダソカリ溶液で抽出した後,分離して測定しなければなりませんので,どうしても平板法が必要であった訳であります。それで私は,多年平板法を駆便して,多くのデータを発表して居られる東大吉利内科の安部英先生に直接手をとつて教えて頂ぎまして,以下の研究をさせて頂いたわけでございます。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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