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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科17巻11号

1963年11月発行

文献概要

薬剤・1

産科領域におけるPolyvinyl-pyrrolidoneiodineの使用経験

著者: 福岡俊一1 植村一郎1 青木大吉1 宮原宏次1

所属機関: 1東京都立台東産院

ページ範囲:P.901 - P.902

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はじめに
 従来産科領域においても分娩,手術に際し,優れた殺菌作用をもつヨードがチンキ剤として,広く使用されてきた。しかしながら,ヨードは,水に溶けにくいためアルコールに溶解したり,またヨード塩として使用されてきたが,その強い局所刺激作用ならびに,感作作用のために,用途がせばめられていたのは否定できない。ヨードの殺菌力を弱めることなくこれらの副作用を除く誘導体が,多く研究されてきたが,今回この欠点を改善したP.V.P.ヨード(イソジン液)が製品化された。これは,従来代用血漿或は解毒剤として使用されていたPolyvinyl-pyrrolidoneとヨードの錯化合物である。その構造は,下記の通りである。
 我々も,この無刺激性のP.V.P.ヨードを,産科領域に使用し,あわせて,これの殺菌効果を細菌学的検索を加味して,臨床的に検討したのでここに報告する。なお,使用せるイソジン液は,1cc中イソジン100mgを含有する水溶液で,イソジンエアロゾールは,1cc中イソジン50mgを含有する水溶液である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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