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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科17巻12号

1963年12月発行

Proposal

手術室のB・G・M

著者: 佐久間浩1

所属機関: 1賛育会東海病院

ページ範囲:P.928 - P.929

文献概要

 長谷川は,臨婦産誌の本年5月号のあとがきで,病院のDoctor Callを始め一切のアナウンスに際し,先ず予報としてオルゴールを鳴らさせることにしたところが,院内に,なんとなく楽しいムードが,かもし出されるようになつた。こうした一寸した工夫が,病院全体に対し有形,無形のプラスをもたらしたことは争えぬところで,一応おすすめすると述べておられる。
 昨年来,私も手術室にB・G・Mを試験的に実施しているので,ここに御報告しようと老える。B・G・Mとは,Back ground music,つまり背景音楽であるが,現在産業界で,能率向上のために役立っており,また歓米では,産院で,これを流しているところがあると聞いている。先年私は,フイラデルフイアの小児病院長,クープ博士の手術を見学したが,手術中クープ博士は,美しいメロディーを口ずさみながら手術をしておられるのを知った。それで私も手術室に試験的にB・G・Mを実施してみることにした。つまり手術室に,手術中美しい音楽を流したならば,それで患者の手術に対する不安感,恐怖感を軽減させ,疹痛の感じ方も緩.和させることが出来るのではあるま〜’か,また医師や看護婦も,落着いた,爽快な気分で,しかも能率的に仕事が出来るのではないだろうか,そういう効果をねらったのである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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