文献詳細
研究 Clinical Research
Hela細胞およびHL細胞の増殖に及ぼすステロイドホルモンの影響
著者: 小川玄一1 神戸章仁1
所属機関: 1北海道大学医学部産婦人科学教室
ページ範囲:P.931 - P.936
文献概要
Testosterone,progesteroneおよびその誘導体がcarcinostaticaとして,実験腫瘍学および臨床に用いられた歴史は古く,おびただしい数の文献がある。
しかし,在来のすべての抗癌剤と同様,これらホルモンのみの投与によつて,悪性腫瘍を全治せしめたという報告は,ごく稀れである。また,その作用機転として,estrogen分泌に対するtes—tosteroneの拮抗作用1),gonadotropin分泌に対する抑制作用2),副腎皮質機能抑制作用3)4)など諸説があるが,いずれもそれぞれの見解の域を出ない。
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