icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科17巻12号

1963年12月発行

グラフ解説

腎動脈撮影と妊娠中毒症

著者: 田坂晧1 松平寛通24 田中敏晴34

所属機関: 1東京大学医学部放射線科室 2癌センター放射線部 3東京警察病院産婦人科 4東大

ページ範囲:P.952 - P.955

文献概要

はじめに
 1929年にdos Santosが,経腰的腹部大動脈撮影(Translumbar Aortography)を始めてから,これによる腎動脈の造影写真が,腎疾患の診断に役立つことは広く知られていた。しかし最近数年の間に造影手技がいちじるしく改良されて,カテーテルによる腎動脈の選択的血管撮影(Selective Angiography)が前記の方法に代つて欧米で広く使用されるようになり,これにより一層完全な造影ができることが知られ,診断価値がさらに高く評価されるようになつた。
 撮影手技を簡単にのべると,1953年にスェーデンのSeldingerが考案した経皮カテーテル法(Percutaneous Catheterisation)にしたがい,左右いずれかの股動脈を穿刺針で穿刺し,可橈性のGuide Wireをこの針を通して動脈内に入れ穿刺針だけを抜去する。次いでワイヤーに内径の合うカテーテルをワイヤーにかぶせて進め動脈の中に挿入する。ワイヤーだけを抜去するとカテーテルのみが血管の中に残ることになる。カテーテルはポリエチレンであるがX線を吸収する材質でつくられており,X線透視下で目的のところまでその先を進める。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら