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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科17巻2号

1963年02月発行

文献概要

臨床と薬剤 薬剤・3

新しいGestagen剤,6—α—methy−17α—hydroxy-progesterone acetate (Provera,Upjohn)の臨床的効果について

著者: 渡辺重雄1 岡村泰1 中川賢一1

所属機関: 1新潟大学医学部産婦人科教室

ページ範囲:P.171 - P.179

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緒言
 黄体ホルモンは臨床上その適応症からも経口投与が望ましいことが多く,したがつて内服しても強力なprogestational activityを有する製剤の発現が待たれたが,最近強力な黄体ホルモン様作用物質の経口剤が相ついで合成され,それぞれ優秀な効果が報告されている。すなわち,かつてはInhoffen & Hohlweg1)(1938)により見出された17α—ethinyltestosterone (Ethisterone)が唯一の経口黄体ホルモン剤として使用されていたにすぎず,そのprogestational activityはZondek & Rozin2)にょればProgesterone筋注の場合のわずか1/6といわれる。その後Djerassi3)(1954)らにより強力な一連の19—Nor-testos—terone (以下19—N.T.と略)が合成され,Hertz4)によりその作用が発表されてからは一躍脚光をあび内外に多数その報告を見るようになつた。これらはEthisteroneに対し約5倍強力である4)といわれ,現在本邦では経口黄体ホルモン様物質としてはほとんどこれらの19—N.T.が使用されている現況であろう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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