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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科17巻5号

1963年05月発行

文献概要

提言 PROPOSAL

思春期医学の提唱

著者: 吉岡修一郎1

所属機関: 1久留米大学心理学・基礎医学

ページ範囲:P.372 - P.373

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 女性の性的な年令は,初経のときからかぞえる方が便利だ,という説がある。いわば,『月経暦年令』あるいは『月経歴令』ということができる。更年期の現象などもそのかぞえかたで考えると,医学的におもしろい,新らしいヒントがいろいろ出てくるかも知れない。女子の思春期はおおよそ初経からはじまるといえるし,男子も,精液の排出がやつと可能になるころを,思春期のはじまりと言つていいだろう。
 そのように性器の解剖・生理学的な観点からいうなら,思春期のはじまりは,女性の方が男性より2才ほど早いが,その生理的機能が完全にととのうのは,男性の方が早い。さらに,性欲が絶頂に達するのは,男性では思春期のおわりごろ,すなわち,17〜20才であるのに対して,女性では30才前後あるいは32才ぐらいと見るべき根拠がある。これは,現代の世界的な性学者たちのほとんど一致した見解であるらしい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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