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卑見—「癌と内分泌」の執筆を終つて
著者: 渋沢喜守雄1
所属機関: 1前群馬大学・外科
ページ範囲:P.544 - P.546
文献購入ページに移動 内科と外科の医家は割合よく話しあう。しかし,産婦人科と外科,泌尿器科と外科とでは,案外,マージヤンかゴルフが話題になるにすぎない。同じメス内にとじこもると,技術については話しあう必要がないから,純学的な問題という残された面では,産婦人科と外科とで共通の話し合う場を見出しえないということになるのであろうか。アナタはアナタの道をゆき,ボクにはボクの道があるというわけでもあるまいが,とにかく,まともにジスカスすることが大変少なく,排卵障害の処女腹痛はどうしますかと辞を低くして教を乞うとか,子宮切断後のイレウスですが何分よろしくとお願いするとかが,唯一の交流では,何ともツマラないとおもわれる。僕が人工腎臓をつくつて大体よい成績をあげうるようになつても,婦人科産科からは無尿患者が殆ど来なかった。それは前住地の群大のみを云っているのでは,決して決してないし,そんなことを根にもって物を云うつもりも決してない。
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