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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科17巻7号

1963年07月発行

文献概要

講座 手術と適応

6.子宮脱・腟脱の手術と適応

著者: 遠藤幸三1

所属機関: 1国立金沢病院産婦人科

ページ範囲:P.566 - P.567

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 子宮脱の手術として,私が常用している術式は,腟式子宮全剔法,Manchester手術,Le-fort手術の3種であり,これをすべての症例に使いわけている。海外文献を展望しても,現在この行き方が最もpopularとなっている。
 腟式子宮全剔法は子宮を腟式に剔除した上で,弛緩した靱帯,筋膜の整形を施す方法で,世界的に広く実用されている。この手術の理論や術式については,私は再三発表しているので,詳述しないが,従来いわれたように,子宮を別除することは脱垂手術に禁忌ということは決してない。子宮と共に,全腟壁が脱出しているような高度の脱では,子宮を剔除しないと完全な修復はできない。子宮頚部を支持する靱帯,腟周囲の筋膜は,のび切つて全く弾性を失なっているので,これに徹底的な修理を施すには中心に存在する子宮がじやまになるので取り去る必要が起るわけである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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