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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科17巻8号

1963年08月発行

研究 Clinical Research

円靱帯腫瘍について

著者: 小坂清石1 広井正彦1

所属機関: 1新潟大学医学部産婦人科教室

ページ範囲:P.635 - P.642

文献概要

緒言
 女性性器支持靱帯特に子宮円靱帯より発生する腫瘍は比較的稀であり,手術するまでは他の腫瘍,例えば卵巣嚢腫やヘルニアと誤診され術後はじめて円靱帯腫瘍なることに気づくか,あるいは他の疾患で手術時偶然に本腫瘍の存在することを発見することが多い。
 円靱帯腫瘍に関する報告は,Walter,Virchow1)(1805)の38才婦人の右側円靱帯に発生した石灰化筋腫をもつて最初とし,そののち多数の報告をみるに至つた。わが国では,深田2)(1912)の線維筋腫の報告を初めとし,今日まで20例前後の報告をみているにすぎず,Engel3)(1951)によれば従来の報告例は200〜400例とされている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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