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欧文まじりの原稿と欧文抄録
著者: 遠
所属機関:
ページ範囲:P.695 - P.695
文献購入ページに移動 原稿の中の欧文,つまり欧文まじりの原稿はいろんな点で校正者や植字工を泣かせる。我々は何といつても日本字が読み易く,欧語の綴りに弱いことも手伝ったりして,いわゆる誤植をやりがちである。殊に,大急ぎで手書きされた横文字,それも英文,独文ばかりでない摩訶ふしぎな文字が並び出す時の当惑は大変なものだ。前にも書いたが,何とか横文字だけはタイプで打つか,確実な活字体で書いてほしいと思う。間違いを防ぐ最良の方法は正確な綴りで読み易い字を書いてもらうことだろう。
何より迷惑なのが,sとrとが手書きされた時の紛らわしさだ。もうひとつ,tとfとも混乱する。大文字のTとJとが怪しい。Cなどは小文字なのか大文字なのか判然としないし,Pもそうだ。実に千態万様の紛らわしさで,一人の筆者がまことに不統一な手書きをされるので,悲鳴諸共に校正ペンを投げ出すことになりかねない。どうか,これだけは御留意願いたいものである。
何より迷惑なのが,sとrとが手書きされた時の紛らわしさだ。もうひとつ,tとfとも混乱する。大文字のTとJとが怪しい。Cなどは小文字なのか大文字なのか判然としないし,Pもそうだ。実に千態万様の紛らわしさで,一人の筆者がまことに不統一な手書きをされるので,悲鳴諸共に校正ペンを投げ出すことになりかねない。どうか,これだけは御留意願いたいものである。
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