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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科17巻9号

1963年09月発行

臨床 海豹肢症

Thalidomide投与によると考えられる海豹肢症の1例

著者: 赤須文男1 西田悦郎1 館野政也1 岩上正1

所属機関: 1金沢大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.729 - P.732

文献概要

緒言
 上腕,前腕および大腿,下腿の極度の発育不全又は欠損のあるいわゆる海豹股症Phocomeliaは従来極めて稀な疾患であつたが,近年ヨーロッパにその発生率が急増し,その原因が西独で作られた催眠薬N-Phthalylglutamic imide (Thalido—mide)にあるであろうとLenzらにより発表されて以来,同様の報告が相次でなされ,世界的なセンセーシヨンをまき起し,又,わが国においても同様の症例が,相次でかなり多数報告され1)〜20),深く憂慮されていることは周知の通りである。
 われわれもThalidomide系薬剤投与に起因したと思われる上肢の海豹肢症に遭遇したのでここに報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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