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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科18巻1号

1964年01月発行

グラフ

卵管のDiverticulosis

著者: 山口龍二1

所属機関: 1東北大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.5 - P.6

文献概要

 Hysterosalpingography (HSG)で卵管のDiverticulosisに遭遇することは比較的まれである。我々の経験では定型的なものは約7000例のHSG中3例にすぎないが,Borias & Pinto(Bol. Soc. Venez.Cir.11:693,1957)によれば764例中57例(7.5%)に本症が発見されたという。その好発部位は卵管の子宮よりの1/3の部分で,HSG上卵管腔に沿つて細かい樹根状の分枝を示す影像がありそれが24〜48時間後の撮影においても残存するのが特徴的である。Borjas & Pintoによれば本症の組織像は卵管のEndometriosisやEndosalpingiosisとは異るものだというがCanon (Gynéc.ét Obstét,47:799,1948)が示している卵管のEndometriosisとはHSG上なかなか鑑別はできないようである。我々の3例の内1例は子宮内膜症であった。臨床的には卵管峡部または間質部の結節性硬結があり,患者の半数以上は月経痛を訴えこれが唯一の症状であるという。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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