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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科18巻1号

1964年01月発行

研究 血液性状

正常妊娠および産褥期の血液性状についての観察

著者: 飯田和質12

所属機関: 1金沢大学医学部産科婦人科教室 2鳴和綜合病院産婦人科

ページ範囲:P.43 - P.48

文献概要

I.緒言
 女性が妊娠,分娩,授乳および育児という負担によつて,知らず知らずに母体の健康を害し,種々の余病併発の原因となつている場合も少なくないと考えられており,妊娠および産褥期の母体の各種物質代謝,栄養摂取量ならびに母体と胎児とのこれらの相互関係等が,研究されてきている。
 とくに最近,妊娠および産褥期の貧血が,注目されており,ことに妊娠中は胎児,胎盤および子宮に移行する鉄の需要が増加し,母体の食事からの鉄吸収が,不充分な時は,母体の貯蔵鉄の消費をきたし,ついには,消耗して貧血が招来される。妊娠時の貧血は母体の健康を害するばかりでなく,胎児の発育にも悪影響を与え,乳児貧血ならびに経産婦における慢性貧血の遠因となつていると考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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