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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科18巻11号

1964年11月発行

薬剤 妊娠診断

新しい免疫学的妊娠診断法(Ortho Pregnancy Test)について

著者: 村田善保12 佐藤利廣12 村上章12 船橋祐則12

所属機関: 1弘前大学医学部産科婦人科学教室 2国立弘前病院産科婦人科

ページ範囲:P.887 - P.889

文献概要

 妊娠の早期診断法として,古くからAbderhal—den (1906)の血清反応以来多数の報告があり,最近でも尿histidine反応,血液・尿・唾液のβglucuronidase測定法,性ホルモン証明法等の生化学的方法が試みられてきているが,いずれも適中率が極めて低いか,操作が複雑で一般に実用化されるまでにいたつていないのが現状である。
 一方,妊婦の血清や尿などの中に絨毛性ゴナドトロピン(HCG)が存在する事実を利用して,1928年にAschheim-Zondekは生物学的に妊娠の有無を診断する方法を発表し,その後Friedman反応やMainini反応等が考案され,比較的迅速かつ確実,経済的に妊娠を早期のうちから診断することが可能となり,現在ではこの方法が広く臨床的に応用されている。しかし動物飼育に手間がかかり,また少なからぬ生物学的誤差を免れないという欠点があるので,もつと短時間内に簡便に,しかもできることなら試験管内で実施できる確実な妊娠反応の出現が,われわれ臨床家によつて長らく渇望されてきた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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