文献詳細
薬剤
文献概要
はじめに
婦人科外来治療で日常遭遇し,しかも治療上困難を感ずるものの一つに帯下を主訴とする疾患がある。そして,これらの疾患の原因に応じてサルファ剤,抗生物質,ホルモン剤,消炎剤等が使用されている。しかし,このような疾患のある患者の腟内は,デーデルライン桿菌(D菌)による腟内自浄作用が減退していることは既に知られている事実である。諸家の報告にもあるように,腟内でのD菌の繁殖は,Estrogenの作用により腟上皮にGlycogenの蓄積がなされて初めてみられるものである。かかる見地から,生菌製剤であるD菌と,従来のEstrogenと異つて,発情作用を有さずに,腟上皮および頚管に特異的に作用するHormon剤Estrio1を配合したDS錠(日研化学)を,今回,帯下患者に使用する機会をえたのでその効果を報告する。
婦人科外来治療で日常遭遇し,しかも治療上困難を感ずるものの一つに帯下を主訴とする疾患がある。そして,これらの疾患の原因に応じてサルファ剤,抗生物質,ホルモン剤,消炎剤等が使用されている。しかし,このような疾患のある患者の腟内は,デーデルライン桿菌(D菌)による腟内自浄作用が減退していることは既に知られている事実である。諸家の報告にもあるように,腟内でのD菌の繁殖は,Estrogenの作用により腟上皮にGlycogenの蓄積がなされて初めてみられるものである。かかる見地から,生菌製剤であるD菌と,従来のEstrogenと異つて,発情作用を有さずに,腟上皮および頚管に特異的に作用するHormon剤Estrio1を配合したDS錠(日研化学)を,今回,帯下患者に使用する機会をえたのでその効果を報告する。
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