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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科18巻6号

1964年06月発行

文献紹介

妊娠中の体重増加/妊娠・産褥の大赤芽球貧血

ページ範囲:P.441 - P.441

文献概要

 妊娠中の体重増加の原因は目下論争の的になつている。著者は正常妊娠50例,軽症toxemia (血圧140/90,浮腫)46例,中葉症toxemia(150/100,蛋白尿)42例,重症to—xemia (160/110以上,帝王切開を必要とす)25例,eclampsia (分娩前後48時間にケイレン発作)29例について,妊娠12ヵ月以後の体重変化を追求した。子癇の平均体重増加15ポンド,軽症29ポンドで,この2群の差は明かである。中等症20,主症24,正常22ポンドの増加で,この3者には有意差なし。身長(インチ)/(体重ポンド)1/3をとると,妊娠中だんだん低下する。軽症では第12週12.3,第40週11.4。子癇では12.6から11.8へ。したがつて妊娠中に体重増加の著しいものほど,重症または子癇にはなりにくい,身長に比して体重の軽いものほど子癇になりやすいといいうる。すでに多くの報告者が,血圧上昇なく,体重が順調に増加しているものは子癇にならないとしている。なかには,36〜38週ごろ急に体重の増加するものは子癇に陥るともいう。しかし体重の変化のみを示標として子癇発生を予測することは無理である。体重増加は少くともその一部,過剰の水分貯溜にもとづいている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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