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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科18巻6号

1964年06月発行

症例 分娩傷害

Shirodkar法施行後の分娩時に子宮頸部破裂を起こした1例

著者: 弓立博1

所属機関: 1順天堂大学医学部産婦人科教室

ページ範囲:P.451 - P.454

文献概要

 習慣流早産の原因は多種多様であつて,その原因は母体側と胎児側とに分けられるが,母体側の原因として,なお解明できない点も多いが,最近Palmer&Lacomme1)(1948)が頸管不全症なるものを初めて報告して以来,Lash&Lash2)(1950),Shirodkar3)(1955)らはその療法を報告,次いでBaden,4)McDonald5)Hall,6)Picat,7)Benson8),Hansen9)ら,また我が国では渡辺10)〜13),中島14),飯塚15)〜16),斉藤17),松本18),長野19),半田20),加来21)らによつて,その優れた治療成績が報告され,いわゆる頸管不全症が妊娠中期流産の重要な原因であるとともに,本手術が頸管不全症に対する有効な方法であることは,もはや疑いをもつ余地はなくなつてきた。
 しかし頸管不全症に対する手術の適応および方式の諸問題,またその時期についても報告者によつて見解が区々であり,分娩様式についてもMcDonald5)は分娩開始か,または妊娠38週になつたら結紮糸を除去して大部分を経腟分娩にもたらすことが可能であるといい,一方Benson,8),Han—sen9)は予定日近くなると帝王切開を行なつた方が良いといつている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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