文献詳細
文献概要
症例 卵巣腫瘍
未分化胚細胞腫の2例
著者: 三井武1 武田正吾1 武井二郎1 村田武司1 半沢松雄1
所属機関: 1日本医科大学第1病院産婦人科
ページ範囲:P.525 - P.529
文献購入ページに移動未分化胚細胞腫は,胎性期性腺の原始細胞と似た細胞を主要構成分とする腫瘍であるといわれている。過去の文献において,Grosszelliges alveo—läres Sarkom, Grosszelliges Karzinom, Karzi—noma ovarii puellarum, Rundzellensarkom,Epithelioma chorioectodermale, GrosszelligesRundzellen karzinomなど種々な名称で記載1)されていたが,1930年,Robert Meyer2)は,性的分化を遂げない性腺細胞から発生した胚細胞腫と考え,Disgerminomと命名し,本名称が現在,一般に用いられている。しかし,Pick3),Ewingのとなえた奇型腫説があり,各種の見解がある。Embryonal carcinoma, Germinal Carcinom(Friedman-Moor),Gonocytoma (G.Teilum),Spermato blastoma (R.A.Willis)4),未分化胚細胞腫単1型および混合型—未解決腫瘍B群(樋口)5)などの名称も使用されている。
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