文献詳細
薬剤 乳房欝積
文献概要
I.はじめに
産褥期において,乳房欝積は,非常にしばしばみられるもので,これは,リンパ液と静脈血の欝滞によるものとされており,諸症が増悪すると終には,乳汁分泌も障害され,腋窩リンパ腺も腫脹し,激しい疼痛のため,上肢の挙上も不能のような状態となるのである。
これに対する従来の療法としては,乳房マッサージ,氷罨法,ホルモン療法などがあつたが,いずれもその効果は,満足すべきものではなかつた。しかるにわれわれは,最近,本症に抗炎症性酵素たるキモトリプシン(キモターゼ)を試用したところ,きわめて良好な治療効果が,えられたので,ここに簡単に報告したい。
産褥期において,乳房欝積は,非常にしばしばみられるもので,これは,リンパ液と静脈血の欝滞によるものとされており,諸症が増悪すると終には,乳汁分泌も障害され,腋窩リンパ腺も腫脹し,激しい疼痛のため,上肢の挙上も不能のような状態となるのである。
これに対する従来の療法としては,乳房マッサージ,氷罨法,ホルモン療法などがあつたが,いずれもその効果は,満足すべきものではなかつた。しかるにわれわれは,最近,本症に抗炎症性酵素たるキモトリプシン(キモターゼ)を試用したところ,きわめて良好な治療効果が,えられたので,ここに簡単に報告したい。
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