icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科19巻1号

1965年01月発行

文献概要

症例 骨形成不全症

新生児骨形成不全症の1例

著者: 大石寛

所属機関: 1産婦人科医院

ページ範囲:P.64 - P.66

文献購入ページに移動
はじめに
 1845年Vrolikにより区別されたOsteogenesisimperfectaは骨端軟骨部における骨長径成長の異常はなく,骨膜性および骨内性化骨の著しい障害を有し,先天性に骨の石灰沈着が少なく硬度が増さないため軽微の外力により容易に骨折をおこすが,原因として中胚葉組織の系統的疾患と考えられている。症状としては骨折,青色鞏膜,歯牙の青い縁,難聴が本症の四徴とされている。
 先天性骨系統発育障害を主症状とした疾病にはOsteogenesis imperfecta, Chondrodystrophiafaetalisおよび梅毒性骨軟骨炎であるが,本邦における産婦人科領域での症例報告はChondrody—strophia faetalisが多く,Osteogenesis imper—fectaについては,久慈2),長内3),竹中4),夏目5),深見6),今木等7)の報告をみるに過ぎない。私は最近,骨折を伴つた新生児骨形成不全症の1例を経験したので報告する次第である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?