文献詳細
悪性腫瘍の問題点 化学療法
臨床
文献概要
はじめに
腟壁に発生せる筋腫は頻度も低くかつ臨床的意義が少ないためかその報告も少ない。腟壁良性腫瘍のうち結合織性のものとして線維筋腫,線維腫,脂肪腫,筋腫,脂肪筋腫を見るが,諸外国ではDenys de Leyden (1773)の発表が最初で,以後Klinmachten (1882)は183例,Richard (1902)は47例,Müller (1914)は112例,Gieesck (1951)は195例,stein (1928)は40例,Rigoletti (1928)は24例,L.Nürnberger (1930)は129例,Bonnet—Ehrlich (1941)は12例,を集録報告しておるが,Harry Sered (1956)によれば1941年までに世界の文献誌上に発表されたものは約200例である。その後の報告は,Kamraw Moghissi (1960)が調査集録したところによると22例を数えるのみである。本邦における膣筋腫の報告は田中(1904)が最初で,その後住吉(1942)が17例を集録報告している。以来現在迄筆者が調査したところでは文献誌上に散見されたものは20例に過ぎない。われわれも最近このまれな膣筋腫を1例経験したのでここに報告する。
腟壁に発生せる筋腫は頻度も低くかつ臨床的意義が少ないためかその報告も少ない。腟壁良性腫瘍のうち結合織性のものとして線維筋腫,線維腫,脂肪腫,筋腫,脂肪筋腫を見るが,諸外国ではDenys de Leyden (1773)の発表が最初で,以後Klinmachten (1882)は183例,Richard (1902)は47例,Müller (1914)は112例,Gieesck (1951)は195例,stein (1928)は40例,Rigoletti (1928)は24例,L.Nürnberger (1930)は129例,Bonnet—Ehrlich (1941)は12例,を集録報告しておるが,Harry Sered (1956)によれば1941年までに世界の文献誌上に発表されたものは約200例である。その後の報告は,Kamraw Moghissi (1960)が調査集録したところによると22例を数えるのみである。本邦における膣筋腫の報告は田中(1904)が最初で,その後住吉(1942)が17例を集録報告している。以来現在迄筆者が調査したところでは文献誌上に散見されたものは20例に過ぎない。われわれも最近このまれな膣筋腫を1例経験したのでここに報告する。
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