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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科19巻12号

1965年12月発行

文献概要

研究

人工卵管

著者: 林基之1 河津仁1 小野丞二1

所属機関: 1東邦大学医学部産婦人科教室

ページ範囲:P.935 - P.939

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はしがき
 卵管閉塞の開通法としては,通気法,通水法,薬剤通水法,卵管形成術等があるが,単なる卵管周囲癒着または卵管腟内の一部の狭窄ないしは閉鎖,ことに軽度の卵管采部癒着(AmpullarPhimosis)の場合には,このいずれの方法によつてもかなり高度に妊娠さすことができる。
 卵管閉塞の程度がたとえ強度であつても,狭い範囲に限局していて,健常部が残存している場合には,閉塞部のみ開口するか,切除し,健常部はそのままにして置くか,子宮角部移植または健常部間の吻合術がよい。ところが全卵管閉塞症は結核の場合や強い炎症の後遺症として見られるが,この診断は子宮卵管造影法による診断は全く間接的となり,時には子宮角部攣縮と誤診されることさえある。全卵管閉塞症の診断はCuldoscopyによつても,余り明確な像はえられない。すなわち,多くの場合,卵管周囲癒着が強くて,全貌をつかむことが困難であり,CuldoscopyまたはPeritoneoscopyによつても診断不能例が多い。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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