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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科19巻2号

1965年02月発行

文献概要

学会展望

アメリカ産婦人科研究動向(その2)—特に妊孕生理学の研究について

著者: 五十嵐正雄1

所属機関: 1群大医学部産婦人科

ページ範囲:P.104 - P.106

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■Clomipheneによる人排卵誘発
 日本でもすでに2,3の大学から研究発表があつたが,従来困難であった人排卵誘発にClomipheneが卓効を有することがGreenblatt (Medical College of Geor—gia)らにより示され注目されている。 Clomipheneの構造式は第1図のとおりで,estrogen作用を持つTACEに似ているが,動物実験ではantiestrogenic作用,antifertilityの作用が著明なのに,人体に対しては排卵誘発作用が強いという面白い薬剤である。
 Greenblatt 教授が,昨年4月New Yorkでの不妊学会総会と,昨年9月CanadaのMontreal郊外で開かれたLaurentian Hormone Conferenceで発表した成績は,179例に投与し,139例(77.6%)に排卵誘発に成功し,956周期中576周期(60.2%)に排卵が起こっている。妊娠は28例に33回起こつた(前号第1表参照)。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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