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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科19巻2号

1965年02月発行

症例

最近経験した正常位胎盤早期剥離の4例

著者: 深町庫次1 蘇原正道1 松本和夫1

所属機関: 1順天堂大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.137 - P.142

文献概要

はじめに
 妊娠中,ことに妊娠末期において,母児の生命にもっとも危険をもたらす合併症として正常位胎盤早期剥離と子癇があげられる。これは後期妊娠中毒症重症型の特殊な型とあるいは混合妊娠中毒症として分類されているがDe Leeの報告以来血液凝固を伴なわない出血が持続する点等より血液凝固阻止の機転が発生条件に関係があり,早剥の一部はHypofibrinogemiaによって起こるのではないかといわれている。本症の頻度も洋の東西において0.7%前後にて,決して多くはないが,われわれは最近,ここ1年間に常位胎盤早期剥離の4重症例(児は全例死亡,母体は回復)を経験し,その予防,治療の方法等を検討し,かつ剔出子宮について,病理組織学的検討をこころみたので,ここに報告し,大方諸賢の御批判を仰ぐしだいである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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