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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科19巻5号

1965年05月発行

外国文献

ヘルペス頸管炎—Nigogosyan, G.&.Mills, J.W.:Herpes simplex cervicitis JAMA 191(6):496, Feb.8, 1965.,他

ページ範囲:P.362 - P.362

文献概要

 陰茎・腟・陰門のHerpes感染は衆知のところである。これは娼婦を通じてつたえられることが多い。
 本報は20,未婚婦人,2週間来,臭気ある分泌物がつづく。月経とは関係ない。腟・陰門は正常。腟内に暗褐色濃性分泌物多し。頸部は暗灰,くろずみ,浮腫状で脆い。生族をとり圧迫で止血。扁平上皮の間に多核白血球浸潤つよく,細菌コロニーが混在する。上皮の多くに細胞内封入体が見える。封入体のあるものは周囲にhaloあり。5日後頸部はかなり正常化したが,糜燗はいくつか見える。培養からH.simplexビールスが証明された。2週で軽快。著者はこういつた頸菅炎をつづけて2例見ている。口腔・食道・腔のH.S感染では水泡をつくらず糜爛をつくる。Lazar (Arch.Derm.72:272,1955)はH再発の陰茎炎をもつ男と情交した婦人にH性のvul—vovaginitisのおこつた症例を報告しているが,それは陰門・腔・頸に糜爛があつた。本報例は頸管だけで 腟・陰門は正常。頸に糜爛あり分泌物があつた。この婦人は発病10日前に性交の既往がある。婦人性器のH炎は自然に治ゆする。一般には重大な合併症はない。臨月に近い妊婦では,新生児に広汎な肝壊死,副腎壊死を招いて死を齋すことがある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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