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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科19巻5号

1965年05月発行

文献概要

特集 細胞診

絨毛上皮腫の細胞診

著者: 石川正臣1

所属機関: 1日本医科大学

ページ範囲:P.390 - P.392

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I絨毛上皮腫の細胞を細胞診で      見出しうるか
 子宮癌の診断に関しての細胞診は,大きい価値をもっており広く応用されて日常欠くことのできないほどのものになっている。ところが絨毛上皮腫の診断ということになると細胞診はどうであろうか。文献をさがしてみてもあまり記載がなく,わずかに細抱診によって悪性腫瘍が証明されるのは例外的のものであり,きわめてまれなことであるとか,細胞診で異常細胞を認めた例があるとか記されているに過ぎない。
 著者は本腫瘍をもっている患者の腟塗抹標本について厳密な観察をたびたび試みたところ,異常な細胞として濃染する核をもった比較的大きい細胞を少数認めてはいるが,確かに悪性腫瘍細胞であると断定することのできるようなジンチチウム細胞やラングハンス細胞をまだ証明することができないのである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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