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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科19巻7号

1965年07月発行

MY THERAPY in Series・34

分娩第3期処置の新しい試み

著者: 三原正章1

所属機関: 1日本医科大学

ページ範囲:P.552 - P.553

文献概要

 分娩は必らず生理的出血を随伴する。産科教書にもその量は300〜500cc以内と明記されている。これが為に産科医はややもすれば出血に対して鈍感になる傾向があり,生理的出血なるが故にそのまま放置してもさしっかえないと極論する人すら中には見受けられる。しかし分娩時出血を最少限に押えることにより,産婦の体力消粍を防ぎ,乳汁分泌を増加させる等いわゆる産褥経過をより一層順調にすることができる。
 従来分娩第3期の子宮収縮剤として,脳下垂体後葉ホルモン,麦角剤,硫酸スパルテイン等が挙げられ,止血の目的に使用されて来た。速効性と持続性を兼ねそなえた理想的な収縮剤の出現が久しく望まれていたが,わたしは,各々正常分娩100例に児頭娩出直前か,娩出直後に,オキシメトリン1ccを静注又は筋注して,分娩第3期時間,その出血量および分娩後2時間の出血量を無処置の正常分娩と比較してみた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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