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綜説
産婦人科領域における超音波診断の現段階
著者: 田中敏晴1 須田稲次郎1 宮原忍2
所属機関: 1東京警察病院産婦人科 2東京大学医学部産婦人科教室
ページ範囲:P.609 - P.613
文献購入ページに移動最近エレクトロニクスの発展は,めざましいものがあるが,その一つにここに述べる超音波診断法があげられる。超音波は水産業界工業界で,早くから魚群探知器,探鯨器,測深器,あるいは金属探傷器として実用化されてきたが,その技術が進歩するにつれてパルス波反射法による探傷器の原理が,そのまま医学にも応用されるようになり,ここに超音波診断法が生れたのである。
すでに本法は簡単,かつ正確度が高く,患者に無害無痛の点から,外科領域ではroutineの診断法として使用されている。われわれ産婦人科領域では,本法が胎児に対して無害であるとされるので,産科領域でも頻回に実施できる事から,ようやく学会でも注目されるようになつた段階である。
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