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炎症性諸疾患に對する「ペニシリン」療法成績
著者: 町野碩夫1 鳥丸眞孝1
所属機関: 1鹿兒島醫專産婦人科學教室
ページ範囲:P.39 - P.41
文献購入ページに移動 余等は米軍政當局の絶大なる好意に依り無償給與されたる「メルク」,「ハイデン兩會社製ペニシリン」を滅菌蒸溜水に溶解し,間歇3時間にて,毎回2萬(オックスフォード)單位,總量9乃至32萬單位を婦人科的,並に其他の炎症性諸疾患29例の臀筋内に注射し得たる成績の詳細は第1表に示すが如きも, (A)婦人科的疾患(1)産褥性5例に就き,急性肺炎を合併死亡せる1例を除き,全治4例に於ては.正常産及び遂娩術後發熱收容せる連鎖状球菌並に淋菌性の者なりしも,早きは第1回2萬單位注射後3時間にして體温40.6度より正常に復歸し,脈搏120より90至に,白血球數1.2萬より0.82萬となり,遲くとも32乃至48時間,即ち18乃至32萬單位注射後,體温,脈搏,血液所見等,略々前同様となり,中性嗜好性細胞核移動數著減し,節状核著増せる外,ヱ嗜好細胞の再現及び淋巴球の増多を認めたり。惡露の性状亦急速に好轉し,化膿菌漸次消散するに至れり。
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