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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科2巻4号

1948年08月発行

文献概要

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子宮癌患者の腟分泌液の水素イオン濃度及び腟清淨度に就て並びにラジウム及びレントゲン照射による影響・1

著者: 加藤一男12

所属機関: 1東大分院 2癌研究所

ページ範囲:P.143 - P.157

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第1章 緒論
 腟内細菌群は腟内容のpHにより或は増殖或は絶滅するものであり、又その濃度の差によつて細菌の種類が違つて來る。各種細菌は同一の腟腔内であつてもその好繁殖部位は違ふものである。之はWeinstein (1936),Lewis,Robert M.(1936)Louis (1938),Trussal,Ray,R.F.Mac Doug—las (1940)等によつて詳しく研究されてゐる。一般に健康成熟婦人の腟内容のPHは4.0-4.6で好酸性である「で」菌が獨占的に繁殖してゐる事は周知の通りである。勝野(1926)篠田(1930)等はその相關を調べてゐる。一體pHはどんな條件に左右されるのであらうか。先ず卵巣機能と大なる關係がある。即ち月經週期、妊娠、分娩、産褥に就ては河部(1927),De Giorgi (1939),A.Reist(1940)等の仕事がある。一般に内性器に炎症性疾患のある場合には腟内容物の酸性度が低下する。Piotr,Przytula (1938),Wauro,Richard.V.Warthington,Edger (1938),Weiust,Lou—is,Nestor.W.A.Reist (1940)等は色々な法で測定した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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