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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科20巻12号

1966年12月発行

外国文献

Paget病を呈した頸癌/Y染色体の長さ

ページ範囲:P.958 - P.958

文献概要

 Milne, J.A.,Mair, J.&Phi—llips, D.L.:Carcinoma of the cervix uteri presenting as Paget's disease of the vulva, with a note on the pathogenesis of the latter, J.Obst.Gyn.Brit.Cwth.73(2);285-263, April 1966.
 Paget病はapocrine汗腺の癌という意見が多く,陰門部Paget病のinvasive ca.はほとんどすべてglandular typeである。しかるに,Paget病の部位とは離れた内臓に扁平上皮癌があつて,この癌に続発する皮膚病変としてPaget病が出現するということがある。Eversole(South.MJ.45;28,1952)は膀胱乳嘴腫で陰門にPaget病発現の1例を,Huber (Am.J.Obst.Gyn.62;778,1951)は頸部扁平上皮癌発見より3ヵ月先に陰門Paget病発現の例を報じた。著者の今回の報告は55才閉経婦入,nullipara,6ヵ月来陰門痒感あり,一般医の治療を受けたが無効。来院時は,小陰唇から一部大陰唇にかけ白つぽいやや隆起した斑あり,周辺発赤す。lichensclerosusかと考え生検を行なう。癌とは考えなかつたから急がなかつた。
 しかるに組織像は明らかなPaget細胞をもつPaget病と判明した。そこで精査するに,分泌物は多いが,頸部は正常に見える。内膜掻爬。内膜から血塊に混じつてanap—lastic ca.の細胞塊が見つかつた。この細胞は扁平上皮由来と考えられた。頸部の生検で同様の癌みつかる。膣には異常なし。膀胱にも異常なし。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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