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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科20巻2号

1966年02月発行

シンポジウム ステロイド代謝物質療法

プレマリン—その研究報告と臨床検討

著者: 中山徹也1

所属機関: 1東京大学

ページ範囲:P.115 - P.119

文献概要

はじめに
 最近までのホルモン療法の傾向を考えみると,昔はホルモンというと臓器抽出物だけで非常に単位の低いものしかなかつたわけです。それからもう1つは,ホルモン療法についての考え方で,補充療法すなわち足りないのを補つてゆくという考え方でありました。したがつて製剤の面ではともかくも効力の強いものを作ろうという点に力が注がれ,高単位のもの,永く効果が持続するものが注目されてきたわけです。ところが高単位のものを使うと,目的とする効果は十分あるのですが,同時にわれわれのわからない効果も出て来る。いいかえると,効果が強すぎる,ききすぎるため,その副作用が出てくるという面が注目され始めてきています。そういう意味で,尿中の代謝物よりの薬剤は天然のものであるからいろいろな副作用が少ないのではないかということで,注目され始めています。卵巣からのステロイドホルモンにはProgesteroneとEstrogenとがありますが,このProgesterone代謝物はPregnandiolであつて,これはNatrium glucuronidateの形で排出されています。Estrogenの方はglucuronidateのほかsulfateの形で排出されていますが,人間の場合には,主にEstriolの形でしかも主にglucur—onidateと結合して排出されることが知られています。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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