文献詳細
臨床
文献概要
はじめに
近来ペニシリンショックについては多くの報告があり,その使用にあたつては,皮内テストをするなど十分な注意がなされている。またペニシリン含有腟錠の使用によつても,局所の発赤腫脹を主としたアレルギー症状,さらにアナフィラキシー様ショックをも起すことは,婦人科医のしばしば経験するところである。そのためわれわれは,ペニシリンを含まない,ペニギンC,トリコマイシンKなど,クロラムフェニコール含有腟錠を使用することが多い。そしてこれらを使用した報告は可成り多く発表されているが,その治療成績は優れ,副作用は殆どないとされており,ただ宮野がペニシリン・カルバルゾン含有腟錠による,カルバルゾン過敏症の1例を報告し,この種の腟錠によるアレルギー様症状は,必らずしもペニシリンによるものでないことを報告しているにすぎない。
われわれは最近ペニギンC腟錠により重篤なショックを来たした2例を相次いで経験したので,ここに報告し,ペニシリンを含有していない腟錠であつても,その使用にあたつては十分注意すべきであると警告する。
近来ペニシリンショックについては多くの報告があり,その使用にあたつては,皮内テストをするなど十分な注意がなされている。またペニシリン含有腟錠の使用によつても,局所の発赤腫脹を主としたアレルギー症状,さらにアナフィラキシー様ショックをも起すことは,婦人科医のしばしば経験するところである。そのためわれわれは,ペニシリンを含まない,ペニギンC,トリコマイシンKなど,クロラムフェニコール含有腟錠を使用することが多い。そしてこれらを使用した報告は可成り多く発表されているが,その治療成績は優れ,副作用は殆どないとされており,ただ宮野がペニシリン・カルバルゾン含有腟錠による,カルバルゾン過敏症の1例を報告し,この種の腟錠によるアレルギー様症状は,必らずしもペニシリンによるものでないことを報告しているにすぎない。
われわれは最近ペニギンC腟錠により重篤なショックを来たした2例を相次いで経験したので,ここに報告し,ペニシリンを含有していない腟錠であつても,その使用にあたつては十分注意すべきであると警告する。
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