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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科20巻4号

1966年04月発行

研究

頸管ポリープについて

著者: 自見昭司1

所属機関: 1長崎大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.267 - P.273

文献概要

はじめに
 頸管ポリープは婦人科領域においてしばしば遭遇する疾患ではあるが単なる臨床的,形態的名称にすぎない。
 臨床症状は軽微であり,多くは他疾患に合併しあるいは婦人科一般診察で偶然発見されることもしばしばである。治療に関しても外来において剔除するのみで足り,悪性腫瘍との関係は一般に否定的であるので,ややもすれば病理組織的検索は等閑視され勝ちである。しかしながら症状は軽微とはいえ性器出血ないし血性帯下を主徴とすることが多く,組織像も複雑なる化生をともなうことがあり,ごくまれとはしてもポリープに原発する癌もみられることがある。一方癌がポリープ状に増殖することも時にみられるところである。このように臨床像,組織像に癌と紛わしい点もあるので頸管ポリープについて検討を加えることは有意義と考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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