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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科20巻4号

1966年04月発行

講座

フェニルケトン尿症—その臨床検査と診断

著者: 森山豊1

所属機関: 1東芝中央病院

ページ範囲:P.284 - P.285

文献概要

I.フェニルケトン尿症について
 フェニルケトン尿症phenylketonuriaは1934年ノールウエのFöllingによつてはじめて記載され,次いでJervisは本症が常染色体の劣性遺伝型式で伝わり,患者体内には多量のフェニルアラニンが蓄積していることを明かにした。
 本症は先天性代謝異常inborn errors of meta—bolismの一つで,精神薄弱の一因である。本症は必須アミノ酸の一つであるフェニルアランからチロジンへの酸化を促す酵素であるフェニルアラニンハイドロキシラーゼphenylalanine hydro—xylaseの先天的欠除のため,フェニルアラニンが血中に増加して正常の数十倍となり,脳脊髄液にも増加し,脳神経系を障害して精神薄弱となる(フェニル焦性ブドウ酸性白痴phenyl pyruvicoligophrenia).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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