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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科20巻4号

1966年04月発行

薬の臨床

月経困難症に対するエミット錠の使用経験

著者: 一宮勝也1 大塚晴久1 宮川昇1 根岸駿夫1 斉藤仁隆1

所属機関: 1東京医科歯科大学産婦人科教室

ページ範囲:P.315 - P.317

文献概要

はじめに
 月経時にしばしば随伴して種々な症状が強く出現する者を月経困難症と総称しているが,この本態にはいろいろな見解があり,一致したものがえられていない。未婚者では31.5〜97%の頻度の報告もみられ,既婚者でも子宮筋腫,子宮腺筋症などの存在のあるものでは本症を強く訴える。一般的に未婚者においては結婚後消失または軽快するものが多いので,放置しやすい疾患ともいえる。そしてとくに重症のもののみに対症療法が用いられている現状であつた。近年に至りホルモン療法が試みられるようになり,種々なホルモンまたはその混合剤が効果ありと報告されている。しかし,これらのホルモン剤を大量投与することは内因性のホルモンに対する影響も考えられるので使用を否定する見解もある。
 著者は月経困難症が自律神経と密接な関係がある点に注目して自律神経遮断剤と経口Gestagenおよび鎮痛剤を混合したものを試み,良好な成績をえたのでここに報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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